品川区での2重支払い事故 事故規模・13億9991万円

5月19日の総務委員会で「令和2年4月30日分の口座払いおよび随時払込の対応について」という事故報告の資料が事前配布ではなく、当日に配布されました。*通常、委員会資料は委員会開催日の二日前に配布されます。

事故報告内容は、委託業者や工事業者など区の業務に関わる業者への支払いを2重に行ったというものです。
委員会の資料は以下の通りです。

          令和2年 4 月 30 日分の口座払および随時払込の対応について
1.事故の概要

4月 30 日(木)付けの口座払・随時払込データを、27 日(月)夕方と 28 日(火)午前に送信したため、振込処理が 2 回行われた。

2.事故の規模
対象件数 507件(債権者登録 478 件、随時 29 件)
金 額 1,399,916,921 円

3.対応状況
現在、指定金融機関を通じて組戻の処理を実施中。
※「組戻」とは、振込手続き完了後に、振込取消等の必要が生じ、その資金を返金する銀行間の手続き。

5月 15 日(金)に会計管理室よりお詫び状とともに、組戻以外の返金方法をご案内した。
(当日の実際の資料はこちらから確認ができます。中身は上記と変わりません。)

質疑からは以下のことが報告されました。
・現在、事故の原因などは調査中。(ヒューマンエラーという発言がありましたが、事故の詳細は不明。)
・2重に支払ってしまった相手は、委託業者や工事業者など区の業務に関わる業者であり、債権者登録の478件は全て確認できている。
・随時29件というのは単発での契約相手。29件中28件は相手への確認が済んでいる。
・全額回収を目指し対応している。

「区が事故に気付いたときはいつか?」について報告が無かったため確認をしたところ
「4月30日に取引業者から区へ、2重に支払われているとの連絡がありそこで事故が分かった。」とのことでした。

今回の事故の原因・経緯が分かり次第、改めて総務委員会で調査結果を報告するよう強く求めました。

しかし、このよう事故が発生した時は、事前に議会にも報告があるようなケースと思われます。
その報告もなければ、委員会開催2日前までに配布される資料にもなっておらず、当日間に合わせのように資料が出されたことは遺憾です。

品川・生活者ネットワークは、これまでも「適切な情報開示の姿勢」を行政に求めてきました。
この度のことも情報の開示姿勢が問われるケースであり、改善することを求めます。

 

田中さやか