議会の混乱
議会の混乱が始まったのは、遡れば2017年10月の第3回定例議会からでした。
自民党・こども未来(会派)から選出された自民党の議長に、同会派から議長不信任動議が提出され、その時は否決されました。その後、2018年5月の臨時議会に同会派から再度、議長不信任動議が提出され、この時には可決となりました。
議長不信任が可決された状態で、2018年6月28日に開会した第2回定例会では、13時開始時点で議場に参集したのは、生活者ネットワークを含む9人の議員だけで、議会の開会ができずに一時休会となりました。休会後、3時間が経過した16時に『流会を避けるため』として一時議会が開かれましたが、再び休会となりました。
その後、副議長進行のもとで20時に議会が開かれ、この日の日程を次の日に持ち越す『延会』が決定されるのですが、その間も生活者ネットワークには「今、どのような話し合いがされているか」などの報告は一つもありません。
いつ、議会が再開するかも分からないため、控え室から出ることもできず、13時から20時までひたすら待ち続けていた状況でした。
このような混乱から始まった第2回定例会は、二日間で予定された10名の一般質問が二日目に全て持ち越され行われました。結果的にこの日の終了時間は21時を過ぎました。
本定例会は副議長が進行をすることで、議長と、自民党・こども未来、国民民主党、無所属・品川の3会派、無所属議員3名は納得し、最終本会議の直前に全員協議会が開かれ、どうにか日程通りに7月11日の閉会日を迎えることができました。
ところが、閉会直前に今度は国民民主党の議員から「議長の辞職を求める決議」が提出され、賛成20、反対9、棄権7で可決しました。
この結果には法的拘束力はなく、議長は自ら辞意を申し出ない限り辞める必要はありません。つまり、この議会の混乱は今後も続くということです。
品川・生活者ネットワークは、この問題は現議長を推薦した自民党・こども未来の会派の中での意見の齟齬の問題であり本来相互で解決すべきことであり、この問題を議会に持ち出すべきではないと考えます。次の第3回定例議会までに当該会派と議長の間で決着をつけてほしいと、全員協議会でもこの姿勢を主張しています。
当事者間での解決ができないということであれば、現在の品川区議会の議長選出の方法を見直す必要があると言わざるを得ません。
議会において会議の延長は想定内であり、政策や議会運営に対する抗議の意味での強硬な姿勢というのは、時に必要な時もあることは理解しています。しかし、今回のような自民党・こども未来の会派内の問題による本会議の休会、延長については区民からも理解ができないと声が届いています。
休会中はどのように事態の収拾が図られるのかなどについて私たちには何の説明も報告もなく、その後開かれた議会運営委員会でのやり取りを聴くと、議会開催を混乱させた当の会派主導で事が運ばれているという印象が強く、納得できませんでした。
会派内の問題を議会運営に持ち込み混乱を生じさせたこと自体が許しがたいことですが、その後の事態収拾に向けた手順も何も示されず、当の会派主導のもと何の説明もないままことが進められることはあってはならないと考えます。
進行状況の報告が無いということから、小さな子どもを育てている親の立場として、帰宅時間が読めず非常に不安に陥りました。「何時に帰宅できるかわからない」ということは、子どもたちは家や保育園で待ちぼうけすることになります。保育園の場合は緊急的な延長保育に対応してもらえれば良いですが、延長時間にも限界があります。
議員の問題だけではなく当然、職員の残業に繋がってしまったことや、手話通訳者などの議会運営に関わる方たちも先を見通せない待機を強いられたという事実を、自民党・こども未来の会派をはじめ、議場に参集しなかった議員一人ひとりに重く受け止めて欲しいです。<たなか・さやか>