学校行事、林間学校・移動教室について。 新型コロナウイルス感染症

私たち大人は今こそ、子どもたちの声に真摯に耳を傾けるべきだと考えます。子どもの権利が最大限に保障されるように、皆さまと共に考えていきたいです。

新型コロナウイルス感染症に関する品川区の施策について、多くの方からご意見やご要望をいただいています。
皆さまのご意見をもとに生活者ネットワークとしての質問・要望事項にまとめ、品川区へ提出しています。
これまでの品川・生活者ネットワークから区への質問・要望については以下をご覧ください。
新型コロナウイルス感染症に関して、品川・生活者ネットワークから区への質問と要望
新型コロナウイルス感染症に関して、品川・生活者ネットワークから区への質問と要望~その②

4月20日の文教委員会で「学校再開後の学校行事への対応」について報告がありました。
すでに連合行事は中止が決定していますが、移動教室など実施可能か検討されるということです。

しかし、5月1日の時点で、林間学校・移動教室の中止を発表した小学校もあります。
中止の理由が示されずに中止の決定を受けた子どもや保護者からは、落胆の声が聞こえてきます。

学校は、授業時数の確保や感染拡大予防を検討した結果、「中止」と判断したのだろうと推測します。
しかし、2か月の休校の間、さまざまな学校行事や友達と会うことなどを我慢してきた子どもたちは
休校が明けた後の学校行事に期待し楽しみにしています。

学習指導要領が改訂され、2020年度からは小学校、2021年は中学校で実施されます。
そこで大きく打ち出されているのは、「生きる力」であり、「子どもが自ら考え、対話しながら学んでいくこと」(アクティブラーニング)を重視しています。

子どもの楽しみの一つである林間学校・移動教室の「中止」という決定だけを知らせるのではなく、
状況の説明と共に、感染予防を考慮した代替案を子どもたちと共に考え、形にしていくことを検討するなど方法はさまざまあるのではないかと考えます。
この過程を経ることこそが、「子どもが自ら考え、対話しながら学んでいくこと」ではないでしょうか?

今回の未曽有の事態を子どもたち自身が体験しています。
生活や学校行事について当事者である子どもたちの声を聴き、子どもの意見が尊重される意見交換の場を確保することを求めます。そして、子どもの意見が反映された対策がとられていくことを強く望みます。

セーブ・ザ・チルドレンでは、感染が広がり子どもに関わる重大な対策が取られる中で、子どもの声が聴かれていない状況に危機感を強めたことから緊急アンケート調査を実施し、5月3日には報告書が公開されています。

感染症対策において、「子どもたちも当事者である」ということを、私たち大人は忘れずに
子どもに分かるように状況を説明することや、子どもの意見を聴くことを怠ってはいけないと考えます。

皆さまのご意見をお聞かせください。