話題の映画「主戦場」を観てきました。

GWの一日、慰安婦問題から切り込み、現在の日本の置かれている状況をより客観的に示し問題提起をしている話題作「主戦場」を観に行きました。

検証・分析を行い、「根拠」を示し反証しながらすすむ話の展開に、小気味よさとともに、歴史の細部を知らずにいた自分の無知を恥じる場面も多々ありました。

さまざまな立場の方、世代を超えて観ていただきたい映画でした

自身に引き付け、 「自分の不明瞭な発言が、自分の思いとは逆の方向に作用してしまうかもしれない」など、学ぶことや気づきもたくさんありました。

登場人物の中には、それまでナショナリズム、ないしは国家主義を思想背景に活動してきたと自任する人が、正確な事実である根拠を目にしたところから過ちに気づき過去を謝罪をする姿や、一方で、「歴史家」として「正しい歴史を伝える教科書」を作成している人が、慰安婦問題に関する研究書や、そもそも他者が書いた本は読まない!と言い切る歴史家であった、などなど…トピックまたトピックと、衝撃的な映画でした。

慰安婦問題・南京事件・女性の権利・教育基本法改正・靖国神社・宗教・自衛隊・安保法制・アメリカ・憲法問題…

次々に繰り出される問題の、それぞれが現在へと繋がっています。
これらがフィクションではないことに、いまさらですが恐怖を感じます。

映画の中で、キーワードとなっている「性奴隷」という表現。

権利を剥奪されている、すなわち奴隷状態であった慰安婦を「奴隷ではなかった」と全否定する場面を見た時に、コンビニで平然と売られていた、「JK(女子高生)奴隷」と書かれた成人向け雑誌のことを思い起こしました。

人がモノのように扱われ、消費される、支配されている状態が「奴隷制」であるという国際法上の考え方が、日本ではいまだに理解されずにいる現状は、
国際的に見ても人権意識が低い、危険な国 と認識されてしまうのではないか?
と改めて痛感します。

映画は、渋谷のシアター・イメージフォーラムでは、5月いっぱい上映されています。
私が観た回でも、満席に立ち見の状態。入場できずに帰宅される方もいましたので、オンライン予約などの利用をお勧めします。

「主戦場」HP→http://shusenjo.jp/

再軍備を進める日本。このままではアメリカの戦争に巻き込まれることにもなりかねません。
それで本当によいのか?

この機会に是非、伏せられてしまっている情報や、歴史を掘り起こし、
私たちはどのように認識し、行動し、未来へと人の営みを繋げていけるか、皆さんと一緒に考えたいです。

映画のパンフレットです。考えさせられることの多い映画でした。