品川区議会｢品川上空を低空飛行する新ルート『見直し』を求める決議」採択！／一方で、『反対』を明確化した議員提出議案は賛成少数で否決！

生活者ネットワークはこの都心低空飛行ルート計画が発表されて以来、一貫して白紙撤回を議会にも品川区にも求めてきました。

新ルート計画は、騒音や振動による健康被害を始め、日常生活を脅かす危険があります。落下物事故は直下に住む住民の命を奪い多大な被害を引き起こします。国交省は落下物事故はゼロにはできないと明言しています。

計画が発表されて以来、生活と命を守るために市民は計画の白紙撤回を求めて連帯し、品川区や区議会に働きかけています。もちろん生活者ネットも一緒になって活動してきました。今回、意思決定機関である議会が、計画の見直し決議に至ったことは、本当に大きな意義があり、粘り強い市民運動の成果です。

この決議は区議会の総意ですから、濱野品川区長は無視することは許されません。これで品川区民も選挙で区民に付託された議員も反対であることが証明されました。

国土交通省もこの決議を真摯に受け止めるべきです。計画ありきで、教室型説明会も実施しましたと低空飛行ルートを決行することはあってはなりません。同じ日に渋谷区議会でも見直し決議が採択されたことが報道されていました。他自治体議会が追随して反対決議を挙げてくれたらと願っています。

 

しかしながら定例議会の最終日(３月２６日)に、『羽田新飛行ルート計画を容認できない』という趣旨の議員提出決議案が「２つ」出されています。
一つは、反対を明確化した「品川上空を飛行する羽田新飛行ルート計画に『反対』する決議」もう一つは、玉虫色の「品川上空を飛行する羽田新飛行ルート計画に『関する』決議」です。
反対を明記した決議は賛成少数で否決となりました。

「反対」を表記した第１号議案に私、田中さやかが提出者に名を連ね、賛成討論は同僚の吉田ゆみこが行いました。
この「反対」を表記した決議について、生活者ネット、共産党、都ファが、自自民、公明、国民民主の各会派と無所属議員へ「全会派一致で提出しよう」と働き掛けましたが、「反対」までは言えないと一致した決議文の提出には至りませんでした。自民党幹事長は一本化の交渉の折、本会議ギリギリのタイミングでは「時間が無い」と断りました。それなのに翌日、自民・公明・国民民主の提案文で一本化してほしいと求めてきました。時間が無いと蹴った会派が、自分たちには許されると思うのでしょうか。変な話です。
2号議案の決議文や、自公、国民民主の賛成討論を聞いても、「羽田新飛行ルートは容認できない」と同じ思いであるのになぜ、ハッキリと「反対」を表明出来ないのか分かりません。

 

「反対」が表記された1号議案に対する吉田ゆみこは賛成討論で、「区議会として『反対』であることを明確に国交省に訴え、見直しを求めるべき。もし、このまま反対の意思表示を示さなかった場合、議会の責任も区民から問われる。」と述べました。

議会の責任、議員の責務として、明確に「反対」を示した決議を全会一致に出来なかったことは、残念でなりません。＜たなか・さやか＞