議会報告その② 防災対策
10月4日から始まった決算特別委員会は総務費・民生費など款別審査が6日間、最後の7日目に総括質疑が行われました。
品川区議会の款別審査の質問時間は会派ごとに決められており、会派人数×一人10分です。ですから、品川・生活者ネットワークは1日20分間が質疑時間です。
同僚の吉田議員と分担をして、私は総務費・民生費・教育費の款別と最終日の最後に行なう2015年度各種決算の認定に対する意見表明を行いました。
2日目の総務費では防災ラジオや学校避難所運営、備蓄品の液体ミルクなど防災対策と庁舎の雨水利用の充実について問いました。
九州熊本地震や東北・北海道の豪雨災害で避難を余儀なくされている方が大勢います。全国各地で地震が頻繁に起こっている状況ですから防災、減災への対策が急がれます。
9月14日に品川ネットは「地域減災に役立つ!多様性配慮の視点」というテーマでネットサロンを開催しました。その時に学んだことを参考に提案と質問をしました。
自治体として取り組む先行事例にはやはり学ぶところがたくさんあります。例えば、事前に授乳室の設置や子どもが走り回り泣いたり騒いだりできる場所が確保されている自治体があり、もしもの時には安心です。具体的で細かなことまで避難所運営会議で決められるようなアドバイスや支援を区に求めました。また防災対策だけでなく普段から、施設新築および改築の折りには、子ども用のおむつ替えベッドにとどまらず、障がいのある方や高齢者のおむつ替えができる「だれでもトイレ」の必要性を訴えました。
もう一つ品川区の地域防災計画では避難所運営に関して、発災時に学校避難所が開設されると構成員は同じで「避難所連絡会議」から「避難所運営会議」に名称が変わるとされています。普段の時より災害時は混乱が予想されるので、統一してわかりやすくすべきと提案しました。防災課長は各会議について内容を説明し、様々な考え方があるので周知を図るという答弁でした。防災用語のわかりにくさによる混乱は本末転倒ですから、再考を求めました。
避難所運営に関して区の答弁は具体的な指標や項目が明確ではないと推察されました。同じ土俵にたって平時から避難所運営が充実される提案をしていきたいと思い、ネットサロンの講師である「減災と男女共同参画研修推進センター共同代表」の浅野幸子さんの資料を提供させていただきました。
液体ミルクに関しては、区は検討中との事でしたが、国や都がこの問題について前向きな報道がされています。区もきっと国の動向に注視しているところだと思います。
液体ミルクの問題点は、国内生産がされておらず輸入コストがかかる事や保存期間が半月から1年程度と短い事などがあります。
一方で、水の調達や、お湯を沸すことが困難な被災時に、火も水も使わず、消毒もいらずに赤ちゃんにミルクを飲ませる事が出来る事はとても価値のあるものだと私は考えます。
実際、震災の時にはショックで母乳が出なくなり困ったというお母さんの声を多く聞くことがありました。
国で良い方向に液体ミルクに関して検討がされることを望みますが、私たち自身も地域防災の視点で考えていきたいテーマだと感じています。そして皆さんとも意見交換がしたいです。防災対策や液体ミルクについてもみなさんのご意見をお寄せください。<たなか・さやか>