区民委員会(7/27)報告その① 所管事業報告を中心に

今日は727日の「区民委員会」から(相前後しますが)、2回に分けて報告したいと思います。

ところで、区民委員会の資料が手渡されたのは土日を挟んだ4日前(あんまり、遅くないですか?!)、これでも以前より早くなったのだそうですが、もっと早く手にすることができたら、必要な資料を集めることも可能ですし、ネットの同僚議員の吉田議員や前区議、そして品川・生活者ネットワークの仲間たち、もちろんテーマに則して市民らとの意見交換も可能。有効な質問につながるはず……。

さて、今回の委員会事項は、◆報告事項:①「(仮称)ふれあいステーション事業(支え愛・ほっとステーション事業)の拡充について ②個人番号カード交付に向けた取り組み状況について ◆所管事務調査:都市型観光の推進と来訪者獲得の取り組みについて~国際化に向けた具体的な取り組みについて~ ◆あとは、10月の行政視察についてと、この81日にリニューアルオープンした「荏原文化センター」の視察でした。

冒頭にも書きましたが委員会開催までに時間がないので、報告事項はそれとして、私は「所管事務調査」を重点に準備することに。「品川区における姉妹都市・友好都市交流の状況」、この資料の中に、ニュージーランドのオークランド市と品川区の関係が「非核平和都市宣言」と書かれており、先日開催したピースデポの湯浅一郎さんをお招きしての「安保法案と日米新ガイドラインにかかる緊急集会」での学びを想起。学習会で湯浅さんは、日本が歩むべき道として、南半球で実現できた≪非核兵器地帯≫を柱とした対話と協調の関係づくりを挙げられ、「東アジア共同体構想」への新たな歩みを再び…と示唆されました。ニュージーランドを始めとする南半球の国々は、9年以上の歳月をかけ一定の困難を克服し、非核兵器地帯を確立。非核法の制定にこぎつけています。

品川区は今年、非核平和都市宣言30周年を迎えたことでもあり、いわゆる非核平和都市宣言に留まらず「非核平和都市条例」の制定へと歩を進めるべくオークランド市から学ぶことできるのではないか、と「質問、提案、要望はここに絞ろう!」と意気込んで自前の資料を準備しました。

そして当日。「条例づくりや非核平和についてしっかり提案するぞ!」と、高揚しながら区民委員会へ向かいました。が、この日は前項の「報告事項」に質疑が集中…。活発な質疑は素晴らしいことなのですが、予想外の展開に「私の質疑時間は回ってくるだろうか」と焦りしきり…。

報告事項にかかる質問内容は、

☑(仮称)ふれあいステーション事業(支え愛・ほっとステーション事業)の内容で、報告中の「訪問活動等…」の「等」は何を指すのか?

☑訪問先をどのように絞るのか? 費用の負担は? 13地区で統一しているものと違うものがあるが?

☑地域センター内に設置することになる「支え愛・ほっとステーション」に常駐するコーディネーターは社会福祉士として、サブコーディネーターは民生委員などかどうか? この質問には、地域センターの職員や国家資格を持つ者による連係プレーとのこと。

☑一番白熱した質疑は、「ふれあいステーションも、支え愛・ほっとステーション事業も、その名称が分かりづらい」ということ。この問題は、視察に向かうバスの中でも継続して話し合われることに。名称がそんなに大事なポイントだったとは…たしかに、なかなかピンと来ない向きもあるだろうと、勉強になりました。

もう1項は、「個人カード交付」進捗について。ここでのやりとりは個人カードに賛成・反対の立場の違いが鮮明に。そのやりとりを聞いていく中で、疑問に思うことを私も質しました。

☑個人カード交付に向け、品川区では今年の91日~来年の331日までコールセンターを開設します。その開設時間が平日月曜~金曜の8時半~1715分、火曜日は19時までで、日曜日の設置は今後模索していくとのこと。私は、

☑就労中の方がほとんどのはずですから、土日の開設は必須であると提案。また、すでに区民への周知として町会長、民生委員を対象に説明した模様。また「市民の反応はどうか? 理解は進んだか?」と質問をしたところ、「理解をしてもらう様に説明をした」という。

☑私の質問の真意が伝わっていなかったので、もう一度「市民の反応、市民の方からどんな声があがったか」「本当に理解してもらえたのか」と質問。「声として年金機構の(情報流出)問題などが発言されたが、理解はしてもらった」とのこと。

☑私自身も、生活者ネットワークも個人カードについては反対の立場です。この、民生委員の方たちの声は当たり前の疑問であり、不安の声だと思います。「理解はしてもらいました」、担当者のこの発言に、違和感を持ちましたし、こうやって市民の声は押し切られていくのか…と。この問題については、今後も最大注視していきたいと考えています。

共産党議員からは、個人カードについて区民委員会で反対の意見書提出についての提案がありましたが、他の委員らの反応は「ここは総務委員会じゃあないんだよ!」などの声多数。また「(プライバシーの漏洩は)そんなんねーよ」「今だって(住基カード)一緒じゃねーか」「どんな被害妄想しているんだ!」との声が次々にあがり、そのあとも「100%(安全)なんかない」などの野次(?)つぶやき(?)が聞こえました。

議会制民主主義の場、議論の場である議会、委員会で野次が飛ぶさまには嫌悪さえ感じます。いったい、こういう状況にあって議員はどのような対応をすることが正解なのでしょうか…悩みます。いずれ、テーマに即した、かつ緊張感のあるやりとりが当たり前の、市民生活にとっての是を共有していく議会、委員会をめざしたい…やはり議会改革を進めたいと今回の委員会でも感じた次第です。 

このようなやりとりが続き、報告事項で大幅に時間がずれ込むことに。本当に予想外でした。話を戻し、次回の記事(区民委員会:その②)では、私の質疑「非核平和都市条例」の提案についてまとめておきたいと思います。(たなか・さやか)